「株がもらえる」と聞くと、興味を持つ一方で、本当に大丈夫なのかと不安に感じる人もいるかもしれません。特に、カブアンドは生活サービスの利用を通じて株引換券が貯まり、条件を満たすと株への交換を目指せる仕組みがあるため、一般的なポイントサービスとは少し印象が異なります。

ただし、不安を感じる理由の多くは、仕組みをよく知らないことから生まれます。カブアンドを検討する際は、「怪しいかどうか」を感覚だけで判断するのではなく、運営会社、対象サービス、株引換券の仕組み、株の扱い、注意すべき勧誘の有無を分けて確認することが大切です。この記事では、始める前に見ておきたいポイントを整理します。

カブアンドが不安に見えやすい理由

カブアンドに対して不安を感じる人がいるのは、「生活費で株がもらえる」という仕組みが、まだ一般的な支払い方法として広く定着しているわけではないためです。ポイント還元やキャッシュバックなら分かりやすくても、株という言葉が入ると、投資や未公開株のイメージが重なり、慎重になるのは自然なことです。

「株がもらえる」という表現が分かりにくい

カブアンドでは、対象サービスの利用に応じて株引換券が貯まります。株引換券は、株式会社カブ&ピースの株や割引券に交換できる電子チケットのようなものです。

ここで注意したいのは、サービスを利用しただけで自動的に株主になるわけではない点です。株を受け取るには、株引換券を株に交換するための手続きが必要です。本人確認や申込期間内の手続きも関係するため、通常のポイント交換より確認すべきことは多くなります。

新しいサービスなので情報を判断しにくい

カブアンドを運営する株式会社カブ&ピースは、会社概要で2024年2月9日設立と公表されています。新しい会社やサービスは、過去の利用実績や口コミが十分に蓄積されていないため、利用者側が判断しにくい面があります。

だからこそ、SNS上の印象や広告の見え方だけで判断するのではなく、公式サイト、FAQ、目論見書、会社概要など、一次情報を確認することが重要です。話題性だけで参加するのではなく、仕組みと条件を理解したうえで判断する姿勢が必要です。

怪しいかを判断する前に見るべき公式情報

カブアンドを検討する際は、まず公式サイトで確認できる情報を見ることが大切です。特に、運営会社、提供サービス、株引換券の扱い、株への交換条件は、参加前に必ず確認したい項目です。

運営会社の情報を確認する

カブアンドを運営しているのは、株式会社カブ&ピースです。会社概要では、所在地、設立日、代表者、資本金、従業員数などが公表されています。サービスの信頼性を考えるうえでは、運営会社がどこか、会社情報が公開されているかを確認することが基本です。

ただし、会社情報が公開されていることと、将来必ず成功することは別の話です。投資性のある仕組みが含まれる以上、会社の成長、上場の可能性、株の価値については保証されない点を理解しておく必要があります。

対象サービスが自分の生活に合うかを見る

カブアンドでは、でんき、ガス、モバイル、ひかり、Wi-Fi、ウォーター、ふるさと納税、カード、ほけん、カブ活など、複数のサービスが用意されています。生活に関わる支払いを対象にしているため、すでに払っている固定費の見直しと合わせて検討しやすい面があります。

一方で、対象サービスが多いからといって、すべてを使う必要はありません。自分に必要のないサービスまで契約すると、株引換券を得るために支出が増えてしまう可能性があります。まずは、今の生活で本当に使う支払いかどうかを確認しましょう。

株引換券の仕組みで注意したいこと

カブアンドの特徴である株引換券は、メリットだけを見て判断しないことが大切です。株引換券は株に交換できる可能性がある一方、一般的なポイントとは異なる注意点があります。

株への交換には手続きが必要

株引換券を株に交換するには、本人確認の手続きを行い、申込期間内に株引換の申込手続きを完了する必要があります。株引換券を貯めているだけでは、株を受け取ったことにはなりません。

また、株式の申込みにあたっては、目論見書などの重要な資料を確認することも求められます。目論見書には、事業内容やリスクなど、判断に必要な情報が記載されています。文字数が多く難しく感じるかもしれませんが、株を受け取る判断をする前には必ず確認したい資料です。

割引券に交換する選択肢もある

株引換券は、株だけでなく割引券に交換することもできます。株の仕組みに不安がある人や、まずは毎月の支払い負担を分かりやすく下げたい人にとっては、割引券として使う選択肢があります。

ただし、割引券に交換した後は株引換券に戻せません。また、割引券には有効期限や利用できるサービスの条件があります。交換前に、株を目指すのか、割引として使うのかを整理しておくことが大切です。

受け取る株は未公開株である点を理解する

カブアンドで受け取れる株は、株式会社カブ&ピースの未公開株です。未公開株とは、証券取引所に上場していない会社の株式を指します。上場企業の株式のように、証券口座で自由に売買できるものとは性質が異なります。

上場までは売却できない

KABU&公式FAQでは、受け取った株を売ることができるようになるのは、株式会社カブ&ピースが上場した後からと案内されています。つまり、株を受け取ったとしても、すぐに現金化できるとは考えないほうがよいでしょう。

また、公式サイトでは、上場について確約するものではないとも案内されています。株を受け取れる仕組みは魅力的に見えますが、将来の値上がりや売却のしやすさが保証されているわけではありません。

投資として期待しすぎない

カブアンドを利用する際は、株の値上がりを前提に考えすぎないことが重要です。生活に必要なサービスを見直した結果として株引換券が貯まる、という順番で考えるほうが現実的です。

たとえば、現在の電気代やスマホ代と比べて納得できるか、サービス内容に不満がないか、家族が使いやすいかを確認したうえで、株引換券をどう使うかを考える流れがよいでしょう。

詐欺的な勧誘には特に注意する

カブアンドに関して注意したいのは、公式ではない第三者からの勧誘です。公式サイトでは、「カブアンドの株式・未公開株を購入できる」といった電話、SNS、メールなどは投資詐欺の可能性が高いと注意喚起されています。

株は現金で直接買うものではない

公式サイトでは、カブアンドの株式は、当社サービスを利用することで取得できる株引換券と交換する方法でのみ取得できると案内されています。現金、クレジットカード、その他の株引換券を経由しない決済方法で株式を購入することはできないとされています。

そのため、電話やSNSで「今ならカブアンド株を買える」「未公開株を優先購入できる」といった案内を受けた場合は、安易に返答しないことが大切です。公式サイト以外のURLへ誘導された場合も、個人情報や決済情報を入力しないよう注意しましょう。

始める前に整理したいチェック項目

カブアンドを検討するなら、話題性だけで判断せず、次の項目を確認してから参加することをおすすめします。

今の支払いと比べて納得できるか

まず確認したいのは、現在の支払いと比べて納得できるかです。電気、ガス、スマホ、ネット回線などは、料金だけでなく、使いやすさやサポートも重要です。株引換券が付くからという理由だけで切り替えると、生活上の不便が出る可能性があります。

株引換券をどう使いたいか

株を目指したいのか、割引券として使いたいのかによって、判断は変わります。株を選ぶ場合は、未公開株であること、上場まで売却できないこと、上場が保証されていないことを理解する必要があります。割引券を選ぶ場合も、利用条件や有効期限を確認しておきましょう。

公式情報だけで手続きしているか

申込みや手続きは、必ず公式サイトや公式アプリなど、正規の案内から行うことが大切です。第三者からの投資勧誘、SNSの個別メッセージ、見慣れないURLには注意しましょう。

不安がある人ほど仕組みを確認してから判断する

カブアンドは、生活サービスの利用を通じて株引換券が貯まり、株や割引券への交換を目指せる仕組みを持つサービスです。その一方で、株が関係する以上、通常のポイントサービスよりも理解しておきたい注意点があります。

重要なのは、「怪しい」と決めつけることでも、「必ず得」と考えることでもありません。運営会社の情報、対象サービス、株引換券の条件、未公開株の性質、詐欺的な勧誘への注意点を確認し、自分の生活に合うかどうかで判断することです。

毎月の支払いを見直すきっかけとしてカブアンドを検討するなら、まずは今の固定費を書き出し、必要なサービスだけを比較してみましょう。そのうえで、株引換券を株に交換するのか、割引券として使うのかを考えると、無理のない判断がしやすくなります。

出典:株式会社カブ&ピース「会社概要」

出典:KABU& FAQ「株引換券について」

出典:KABU& FAQ「株引換券を株に交換する方法」

出典:KABU&公式サイト