
葬儀後に確認したい給付・税金・行政手続き
葬儀費用は支払って終わりではありません。故人が加入していた健康保険によっては給付を申請でき、相続税の計算では一定の葬式費用を遺産総額から差し引ける場合があります。領収書や支払記録をまとめて保管しましょう。
健康保険の埋葬料・葬祭費を確認する
協会けんぽの被保険者が亡くなった場合、生計を維持されていた人には埋葬料5万円が支給されます。該当者がいない場合は、実際に埋葬を行った人に、5万円の範囲内で実費が支給される制度があります。申請期限は原則2年です。
国民健康保険や後期高齢者医療制度では、葬祭を行った人に葬祭費が支給されることがあります。金額や必要書類は自治体によって異なるため、故人の住所地の市区町村または広域連合で確認してください。
相続税で差し引ける葬式費用がある
国税庁によると、相続税の計算では、一定の相続人などが負担した火葬・埋葬・納骨、遺体や遺骨の搬送、通夜、読経料など、通常葬式に必要な費用を遺産総額から差し引ける場合があります。
一方、香典返し、墓地や墓石の購入、墓地の借入料、初七日などの法要費用は、原則として葬式費用に含まれません。お布施は領収書が出ないこともあるため、寺院名、支払日、金額、目的を記録しておくと確認しやすくなります。
死亡届と火葬許可の流れを押さえる
死亡届は、原則として死亡の事実を知った日から7日以内に市区町村へ提出します。通常は死亡診断書または死体検案書と一体になった用紙を使い、葬儀社が提出を代行する場合もあります。提出後、火葬に必要な火葬許可証が交付されます。
火葬後は、火葬済みの証明が付された許可証が納骨時に必要になるため、紛失しないよう保管します。葬儀後には年金、健康保険、介護保険、公共料金、金融機関、相続などの手続きも続くため、期限と担当者を一覧にすると負担を整理しやすくなります。
事前に決めておくとよい最低限の項目
葬儀のすべてを細かく決める必要はありません。希望する形式、参列者の範囲、宗教者や菩提寺の有無、安置場所、予算の上限、連絡する親族を共有するだけでも、急な判断を減らせます。
費用を抑えることだけでなく、何にお金をかけ、何を簡素にするかを家族で決めておくことが納得につながります。総額、含まれるサービス、追加条件を書面で確認し、領収書を残すことが、葬儀代への後悔を防ぐ基本です。
<参考サイト> 厚生労働省 / 法務省 / 国民生活センター / 国税庁 / 全国健康保険協会(協会けんぽ) / 一般財団法人日本消費者協会 / 株式会社鎌倉新書「いい葬儀」
