お墓の承継や管理を子どもに任せず、自分の代で整理する「墓じまい」が注目されています。背景から費用、行政手続き、供養先の選び方まで、後悔を減らすための要点をわかりやすく解説します。
この記事の目次
- 墓じまいが注目される背景にあるもの
- 墓じまいは「お墓をなくすこと」だけではない
- 墓じまいの手続きは6つの段階で進める
- 墓じまい費用は「撤去」と「供養先」を分けて考える
- 後悔を減らすために押さえたいトラブル予防策
墓じまいが注目される背景にあるもの
墓じまいを考える理由は、供養を軽く扱いたいからとは限りません。お墓との距離、承継者の有無、将来の管理負担を考え、無理なく供養を続けられる形へ整えたいという事情があります。
改葬件数は増加傾向にある
厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、2024年度の改葬数は全国で17万6,105件でした。2015年度の9万1,567件と比べると、およそ9年間で約1.9倍です。
ただし、統計上の「改葬」は、遺骨を別の墓地や納骨堂へ移す行為を指します。すべてが墓石を撤去する墓じまいとは限らないため、「改葬数=墓じまい件数」と断定することはできません。それでも、お墓の移転や整理が広がっていることを示す重要な指標です。
遠方のお墓と承継者不在が大きな課題
民間の実態調査では、墓じまいを検討した理由として「お墓が遠方にある」「お墓の承継者がいない」が上位でした。高齢になると長距離移動や草取り、清掃が難しくなり、子どもが別の地域で暮らしている家庭では、次世代の負担も現実的な問題になります。
年間管理料の支払い、墓地管理者との連絡、法要の調整も承継者に引き継がれます。そこで、元気なうちに家族で話し合い、管理を必要としない永代供養などへ移す選択が関心を集めています。
一方、近くに住む承継者がおり、家族がお墓を残したいと考えているなら、墓じまいだけが正解ではありません。清掃代行や墓地内での区画変更も含め、将来の負担と供養の希望を比べて決める姿勢が大切です。
墓じまいを決める前に、まず確認したい供養先と家族の合意があります。詳しくは次のページで解説します。
