契約前に確認したい終活協議会の身元保証と注意点
終活協議会の身元保証は、身寄りがない人や家族へ対応を頼みにくい人にとって一つの選択肢ですが、身元保証でできることには範囲があります。また、「保証人がいないと入院できない」という前提で契約を急ぐ必要があるとは限りません。
身元保証人がいないことだけで入院を拒否されるものではない
厚生労働省は、身寄りがない人にも必要な医療を提供できるよう、医療機関などに向けたガイドラインや事例集を公表しています。また、身元保証人や身元引受人などがいないことのみを理由に医療機関が入院を拒否することについても通知を出しています。
そのため、頼れる家族がいないからといって、民間の身元保証サービスを契約しなければ入院できないと一律に考える必要はありません。実際に入院を予定している場合は、まず病院側がどのような役割を求めているのかを確認することも大切です。
医療への同意と身元保証は分けて考える
身元保証人になることと、本人に代わって自由に医療行為へ同意できることは同じではありません。厚生労働省の事例集でも、本人に明確な意思がある場合は本人の判断を尊重する考え方が示されています。
将来、意思を伝えることが難しくなった場合まで心配している人は、身元保証だけですべてを解決しようとせず、自分が希望する医療や生活について周囲と共有することも重要です。終活では、身元保証と本人の意思決定に関する備えを分けて整理すると理解しやすくなります。
終活協議会の身元保証にも対象外がある
終活協議会の公式FAQでは、安心プランの身元保証の範囲として、入院時、施設入居時、サービス付き高齢者向け住宅などが挙げられています。一方、就職、一般の賃貸住宅、ローンに関する保証は対象に含まれないとされています。
また、安心プランは身元保証を中心とするため、葬儀、納骨、行政手続き、遺品整理など死亡後の事務まで同じプランですべて対応するものではありません。自分が必要としているのが入院時の保証なのか、死後の手続きまで含む終活全体の支援なのかを整理しておく必要があります。
サービス内容と契約条件に納得してから判断する
消費者庁は、高齢者等終身サポート事業を利用する際には、サービス内容や支払能力などを確認し、不安がある場合には消費生活センターや地域包括支援センターへ相談する方法も案内しています。身元保証は長期間にわたる可能性があるため、契約内容を理解することが重要です。
終活協議会を検討する場合も、料金だけで決めるのではなく、身元保証の範囲、連帯保証、緊急連絡先、生活サポートの扱い、対象外となるサービスを確認しましょう。身寄りがないことへの備えは、一人ひとりの生活状況や頼れる人の有無に合わせて必要な支援を整理したうえで選ぶことが大切です。
<参考サイト> 一般社団法人 終活協議会 / 厚生労働省 / 消費者庁